別れの季節、引退した声優さんの話

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春は出会いと別れの季節。我々オタクにとっても別れの季節です(番組改編的な意味で)

長年聞いていた「いたずら黒うさぎ」「もじゃ先輩とさくら君」「アニゲラディドゥーン」「蒼きラジオのアルペジオ」が同時期に終わり途方に暮れています。

さらに「アイカツ」「ラブライブ!」が本日をもって一区切りということで2016年の春は大きな節目になりそうです。

 

しかし華々しく最後を迎えられるというのは幸せな事です。

今回は夢半ばにして引退してしまった声優さんのお話。

 

 狭き門の事務所所属

声優になるのは非常に狭き門です。日本一の生徒数を誇る日本ナレーション演技研究所

通称日ナレは全国で数千人の生徒さんがいらっしゃいます。そのうち経営している

アイムエンタープライズVIMSアーツビジョン・クレイジーボックスに所属できる人は1年で10人程度。

事務所に所属できるだけで東大と同じかそれ以上の倍率を勝ち上がっています。

 

最近のヲタは耳が肥えているので新人の演技にも厳しいです。棒演技だとか辛辣な意見もネット上では多くみられます。

以前とある声優専門学校の卒業公演にお呼ばれして行ったのですが

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わりとマジでこんな感じになりました。

本人達が満足気にドヤ顔なところがさらにもう…なんというか駄サイクルここに極まれりといった感じです。

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駄サイクル

 

こうした事を体験すると彼らがいかに実力があり激戦を勝ち上がってきたエリートなのかを実感させられます。

 

人知れず引退する若い声優達

以前も書いたのですが私の知り合いの声優はほとんどが売れていない新人の子達ばかりです。中には今や押しも押されもせぬ人気声優になった人もいますが中々芽が出ずに苦しんでいる子ばかりです。

その中には狭き門である事務所所属を勝ち取ったにも関わらず志半ばにして引退をしてしまった子も多くいます。実家に帰った子、諦めて普通に就職した子、家業の寺を継いで坊主になった子もいます。

彼らに実力が無かったかと言われると決してそうではありません。事務所に所属できた時点で必要最低限の実力はあるし使い道が無いなんて事はないと思います。

たまーにとんでもない才能と華を感じさせる新人もいますが(直近だと洲崎綾さんがデビューした時は驚きました)皆が横一線です。

ここまで来ると言いたくはないのですが運が良いとか縁があったとかそういったちょっとしたきっかけで売れるか売れないかが決まってしまいます。

 

声を届ける事が大事

例え一度大きな役を掴んでもその後伸び悩んでいる子も多くいます。デレマス、ミリマスの声優さんにも多くいらっしゃると思います。もし何かのきっかけでそういう子が気になったら是非お手紙を書いてあげて下さい。

その手紙は貴方が思っている以上に声優さんを支えてくれます。

 

 お仕事を直接与える事はできなくても一番大事な心を支える事ができるのはファンだけです。推しのためにできる事は狂ったようにサイリウムを振ることでも奇声をあげて大暴れする事でもなく応援している気持ちを素直に伝えてあげる事だと思います。